東京北部ユニオンブログより転載

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10月14日、関西生コン支部弾圧を許さない東京集会が行われました。
全日本建設運輸労働組合関西生コン支部(関西生コン支部)は、この1年余りで組合員のべ87名逮捕というすさまじい弾圧を受けています。
その実態について、保釈されてまだ一か月もたっていない西山直洋執行委員が、明らかにしてくれました。
「検事調べなしの起訴。裁判所もつるんでる。裁判には大津署署員が傍聴席の3分の2を占める。まさに国家的不当労働行為だ」「安倍による改憲は9条だけじゃない。28条(団結権)をめぐって起こってるのです」。

聞けば聞くほど卑劣極まりない弾圧です。
家に刑事が行って家族に「旦那は黙秘しているから釈放されない。組合やめろと言ってくれ」。まるで戦前と同じです。
保釈されても、西山さんだけで「会ってはいけない人」100人、組合事務所や関連施設への立入禁止。これは一つの労働組合を解体するものであり、それを通して戦後の労働運動全体をつぶそうとするものです。
※西山さんのお話の要旨を、最後に付けておきます。

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会場は200人を優に超えると思われる満員でした。

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東京西部ユニオン・鈴木コンクリート工業分会の吉本さんが火を噴くようなアピール。
「関生支部への攻撃は全労働者、労働組合にかけられた攻撃だ。権力や資本に絶対に負けない労働者の団結を見せつけよう」

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木下武男さん(労働社会学者、元昭和女子大学教授)の「関西生コン支部の運動と弾圧の背景」はとても興味深いものでした。
「格差社会にいどむユニオン」として業種別職種別の運動を広げ、「箱根の山を越えさせない」と大槻日経連会長に言わしめた資本主義の根幹を揺るがす労働組合運動ゆえの弾圧を明らかに。
関西生コン支部が業種別・職種別賃金を確立していることなどの教訓をあげ、関西生コン支部の運動は労働者が企業ごとに競争させられるあり方をのりこえた「本当の労働組合」であると強調しました。
さらに秀逸なところは、関西生コン弾圧の背景だけでなく、「関西生コン方式の全産業化・全国化による反撃」として労働運動の再生の展望を明らかにしたことでした。
私たちが所属する合同・一般労組全国協議会が組織するコンビニ関連ユニオン、郵政非正規ユニオンも、その萌芽にあたるかな、と確信を与えてくれるものでした。

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「関西生コン支部と共に!」 青年たちがバナーとツイッターを作って応援!


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憲法と人権の日弁連をめざす会代表の武内更一弁護士は「実力行使で憲法に団結権を書かせた労働組合の力を恐れての弾圧」「改憲との関係では、建設運輸労組がストをしたら戦争できないから」「労働者の権利は一つ。もはや支援ではない。総資本対労働者階級としての闘い」と檄をとばしました。

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弾圧は、新たな決起と連帯を呼び起こしています。
ついこの間まで、関西生コンのことなど全く知らなかったという映画監督の杉浦弘子さんが「武委員長の話を聞いてほれ込んだ」と制作した映画『棘~ひとの痛みは己の痛み・武健一』上映の紹介をしてくれました。
東京では11月12日(火)19時~日比谷コンベンションホールにて行われます。鑑賞券1500円。

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関西生コン支部と連帯して20年間11月に全国労働者集会を共催してきた動労千葉は、「労働組合のない社会」作りの先頭走るJR東と対決し、11・3全国労働者集会&改憲阻止!1万人行進を大成功させようと訴えました。

11・3全国労働者総決起集会&改憲阻止!1万人行進
11月3日(日)日比谷野外音楽堂(日比谷公園内)
正午~全国労働者集会
2時~改憲阻止!大行進アピール
3時~銀座デモ
呼びかけ◆関西生コン支部、港合同、動労千葉、改憲・戦争阻止!大行進ほか(tel.043-222-7207)

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集会のトリは、鈴コン支援共闘会議代表呼びかけ人の花輪不二男さん(世田谷地区労顧問)。
「関西生コンの運動は箱根の山を越えさせないと大槻日経連会長が豪語したが、小なりとも鈴コンがいる。全国の労働者が団結して闘おう!」

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関生支部つぶしを許さない!11・16全国集会 大阪市・西梅田公園へ


西山直洋さんのお話
(要旨)

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 権力が地域を越えて一体となってわれわれを集中的に弾圧する。こういう動きが、闘う労働組合は今この日本社会に必要ないんだということを物語っていると感じています。
 滋賀県警は、組織犯罪対策諜、暴力団を扱う課が私たちに対してきている。大津地裁の裁判官は「暴力団の事件やと思っていた」とさらっと言うわけです。大阪ではストライキを威力業務妨害とレッテルをはったということですが、取り調べでそのようなことを全然触れない。滋賀ではなんと検事調べなしで起訴される。こんなことがあるんかとびっくりですよ。接見禁止の一部解除でも、大阪地裁で認められたものを大津地裁が認めないなど、いやらしい嫌がらせをする。
 本当に労働組合として認めていない。逮捕されている組合員の奥さんの家に組対の人間が行って、だんなさんに組合やめるように言うてくれへんかとか、黙秘しているから釈放しないんだと奥さんをオルグする。国家的な不当労働行為を堂々としているわけです。
 私たちはあと5人の仲間を奪還していく。私も保釈されて1カ月たっていませんけど、弾圧をはね返す運動に力を入れていきたい。
 保釈条件が非常に厳し事務所、各職湯につくっている組合事務所に立入禁止、海外旅行も禁止など運動に制限をかける保釈条件を打たれている。
 私たちは憲法28条を完全に死守していかなくてはならないと思います。黙秘権も守っていかなあかん。
 11月16日に大阪で全国集会があります。全国の仲間の団結を見せつけないと権力側には勝てない。団結、連帯、この二つではね返していく。暴走する安倍政権をはね返し、労働者の権利を死守する闘いを共に闘っていきたい。