4月13日から15日の3日間、練馬区江古田のギャラリー古藤において今年初めての星野文昭さん絵画展を開きました。
初日には、夕方から武蔵大学教授の永田浩三さんをお招きして、「星野さんが見た『光』問題」についてご講演いただきました。
講演では、まず、星野さんの生い立ちから始まり、高崎経済大学の不正入試との闘いを経て、成田空港の建設や沖縄返還協定に反対する三里塚や沖縄の人々に呼応した闘いに星野さんが立ち上がっていく過程を、当時の情勢を織り交ぜながら、スライドで分かりやすく紹介してくださいました。
そして、いよいよ渋谷事件の現場、神山町交差点の話に入ります。
永田先生は、2015年1月に同じ会場で開催した絵画展を観に来られ、星野さんが見たという「光」の問題を知り、即座にこれは本当のことだと理解してくださいました。早速その年の11月に現地に赴いて検分を試みてくださいましたが、その日はあいにく曇天であったため、翌16年12月初めに再度実地での調査を実施してくださいました。
この問題では、星野さんが獄中にいながらなぜ“車のフロントガラスが光ったのを見た”という記憶を喚起できたのかを実証できるかどうかが核心的課題です。検察官の“十字路を通過するときに見たのだろう”との主張を覆さなければなりません。
そこで先生は、星野さんが「光」を見たNHK方向にカメラを向け、十字路を小走りで通過しながら撮影した映像と、一定の時間十字路の中央に立ち止まって撮影した映像を比較されました。それによって、後者のようにしなければ星野さんに「光」は見えなかったし、記憶にも残らなかったことがわかりました。つまり、デモ隊のリーダーとして交差点上でNHK方面からやってくるかもしれない機動隊を警戒していたという星野さんの証言が真実であることが立証され、従って星野さんが警察官の殴打現場にいたはずがなかったことがはっきりしたのです。
永田先生は、上記の映像がまとめられたDVDを上映しながら「光」問題のポイントをていねいに説明してくださり、私たちは星野さんの無実を強く確信することができました。
質疑の時間には、先生がNHKのディレクターだったとき当事者として関わられた2001年のETV特集番組改変問題で安倍晋三・中川昭一と闘われた経験談を交えながら、森友・加計問題をはじめとする安倍政権の不正と腐敗がメディアに次々と暴かれている今日の状況について、本当に安倍を倒せるときが来たように思われると語られました。
絵画展の最終日には、6・3高松集会に向けて更生保護委員会と仮釈放制度についての学習会を行いました。また、北部の会第4回総会を開催し、青年が新たに事務局を担うことになりました。
今回の絵画展では、新しい会員を獲得しようと、とくに来場者とのコミュニケーションを大切にしました。随時上映した『星野文昭獄中41年』のDVDを観に来る人や就活の相談に来る人、2度、3度と訪れてスタッフと話しこむ人などもいて、テーブルの周りには人が絶えませんでした。
その結果、来場者の8割くらいが要望書を書いてくれるという大きな成果をあげることができました。今後も連絡を取ることを了承してくれた人たちへの働きかけ、情報提供を続けて北部の会を強化していきたいと思いました。